サレー市のソフトボールシティ(2201-148 th St. Surrey )で行われていたソフトボールのカナダ杯、国際女子部門で7月22日、日本女子代表が優勝し3連覇を達成した。上野由岐子投手が大会「MVP」と「最優秀投手賞」をダブル授賞し集まったソフトボールファンを大いに沸かせた。
この日の決勝の相手はアメリカを破り決勝進出を決めたオーストラリア。日本は前日に引き続きエース上野投手を起用。日本チームには数度満塁のチャンスが訪れるも得点に結びつかず、両チームとも無得点のまま延長戦へ。8回表、相手チームのエラーで待望の1点を挙げた日本は続く市口選手の見事なヒットで追加点を挙げ、同回裏は上野投手の好投で逃げ切り勝利を収めた。
この日の試合会場は、地元在住日本人や日本チームのファンというカナダ人、上野投手を見に来たという地元リーグに参加する子どもたちなどでほぼ満席。対アメリカ戦を終えたばかりでありながら日本代表に点を許さない粘り強さを見せたオーストラリアとの試合を見守った。
表彰式終了後は22時を過ぎていたにもかかわらず、選手たちは集まったファンたちとの写真撮影やサインの求めに遅くまで笑顔で応じた。選手にサインをもらった地元在住の日本人小学生は「日本の選手は強いだけでなく、礼儀正しいし、ファンにも優しいので好き」とサインでいっぱいのボールを手に笑顔を見せた。
会場には「ソフトボールを2020年オリンピックへ」というサインを持ったファンの姿も見られ、「こんなに大人も子どもも夢中にさせるスポーツだからオリンピックに」という声や、「オリンピック種目になれば自分も出たい」と夢を語る少女の姿も見られた。
毎試合後、来場したファンとの交流に時間を割いた宇津木監督は「なかなか点が入らず心配させてしまう場面もあったが優勝できて良かった。毎回多くの人が応援してくれて本当にありがたかった」と話し、上野投手は「自分が投げた場面ではとにかく毎回集中して捕手を信じて投げ続けた。今大会は後輩の投手たちが海外の選手と対戦する経験をつめたという点でも良かったと思う」と振り返った。