バンクーバー・ダウンタウンにあるギャラリー「Stewart Stephenson Modern Art Galley」(110-1300 Robson Street, Vancouver)で9月27日~29日、参加者とアーティストが協力して一枚の絵を完成させるプロジェクト「Paint Vancouver」が行われた。カナダ全土で一斉に開催された文化イベント「Culture Days」の一環。当日は、来場した家族連れなどが思い思いに「芸術の秋」を楽しんだ。
「Culture Days」は4回目となる秋恒例の企画で、昨年は全国で160万人を動員。年々、参加団体・プログラム数が増加し、今年はカナダ全土850都市で7000以上の無料イベントが開かれた。ブリティッシュ・コロンビア州では、ダンスや映画、料理、アート、音楽など、3日間で500を超えるプログラムに市民が足を運んだ。
今年初めて「Culture Days」関連イベントを企画した同ギャラリーのディレクターRebecca Stephensonさんは「以前子どもたちを対象として同様のプログラムを主催したことがあり、そのときにとても楽しんでもらえた。今回は子どもから大人まで幅広い年齢層に広げ、一枚の大きなキャンバスに自由に絵を描くという、普通はアーティストでなければ経験しそうにないことを体験できる場を提供しようと考えた」と企画の理由を説明。
期間中は約50人がギャラリーを訪れ、縦48インチ×横96インチのキャンバスに下書きされたダウンタウンの風景を、それぞれのイメージに合わせて好きな色に塗ったり、新しい建物や鳥、人、花、道路などを書き加えたりしながら一枚の大きな作品に仕上げた。
「バンクーバーに来てまだ日が浅いという人たちが、このギャラリーで新しい出会いがあったり、自分の想像力を存分に発揮することができて小さな子どものように目を輝かせている参加者がいたりする。数あるイベントの中から、自分たちのプログラムを選んで参加してもらえてうれしい」と喜ぶRebeccaさん。「来年、天気がもっと良ければ外で開催したらもっと気持ちがいいと思う」とも。