バンクーバーのダウンタウンで知られざるダークな歴史をひも解くウオーキングツアー「Forbidden Vancouver」が、ハロウィーンを前に今年も好調な売れ行きを見せている。
1886年の大火前のガスタウン、メープルツリースクエアの様子 写真提供:Forbidden Vancouver
1800年代に建てられた歴史的な建造物が今でも多く残るエリア、ガスタウンとグランビルストリート。同ツアーでは開拓時代の逸話に始まり、1886年の大火、マダム・バーディー・スチュワートと彼女の娼館、ゴールドラッシュや禁酒法時代に起こったスキャンダルと殺人事件、グランビルストリートの劇場街で繰り広げられたショー・ビズ界の裏側など、実在の建物を訪ねながら当時の人物に扮(ふん)したストーリーテラーが語る趣向。
ツアー考案者はイギリス出身のWill Woodさん。バンクーバーの建物とそれにまつわる歴史について調べるうちにあまりにも多くの魅力のある人物とその逸話が残されている事を知り起業を思いついた。昨年2月に開業し、ハロウィーン時期には20日間連続して売り切れとなる好評を得た。
ツアーは禁酒法時代の秘密酒場とギャンブルなど裏世界を支配した男たちとスキャンダルに焦点を当てる「Prohibition City」、娼館や殺人事件、荒くれ者の多かったゴールドラッシュ時代のガスタウンについて語る「Lost Souls of Gastown」、ボードビルシアターと地下ナイトクラブなど華やかなショービジネスの裏世界を巡る「The Granville Street Reveal」の3タイプを提供。
料金は1人22カナダドル。29日にはハロウィーンの特別企画として、禁酒法時代から続きフランクシナトラなど著名人も多く訪れたナイトクラブ「Penthouse」を訪れ、現在も続くイタリア人オーナー家族から聞く裏歴史ツアー「Secret of the Penthouse」も企画する。(1人=49カナダドル。キャバレーショーと食事を含む。)参加申し込みはツアーサイトから。