カナダ・オリンピック委員会(COC)は9月19日、公式カーボン・オフセット・サプライヤーとして、「オフセッターズ社」(本社=バンクーバー)と提携し、2016年開催のリオ五輪までのマネジメントを依頼することを発表した。同委員会によるカーボン・フットプリントについて同社が調査し、選手やコーチ陣、役員らの移動によって排出される温室効果ガスを削減するよう、今後4年間、活動を進める。
今回のパートナーシップにより、カナダ国内にとどまらず、オリンピックのような大規模なイベントにおけるサステイナビリティーに関する新しい基準設定とカーボン・オフセットシステムの確立を目指す。「国を代表して最高レベルの選手として5つの輪の前に立つということは、自分たちの力がスポーツの域を超えて影響力があるということ」と話すCOCの最高経営責任者兼事務局長のChristopher Overholtさん。
スノーボード競技で五輪出場経験のあるJustin Lamoureuxさんは「私たちアスリートが最高のパフォーマンスを見せるためには、美しい空気などきれいな環境が必要。地球全体の未来を美しく保つために、自分たちの行動に責任を持ち、なるべくサステイナブルな生活を送ることは今後の世代にとっても重要なので、こうしてカナダ代表チームの活動を通して関われることは素晴らしいと思う」とコメント。
同社創立者兼CEOのJames Tanseyさんは「カナダ代表選手やコーチたちのように注目される人たちの二酸化炭素排出量を測り、そのオフセットに努めることで、カナダ人全体がそのリードに倣い、気候変動に対する意識の向上につながったり、皆が何らかの行動を起こすきっかけになったりすれば」とする。同社は、2010年のバンクーバー五輪を「世界初のカーボンニュートラルなオリンピック」として成功させただけでなく、2012年のロンドン五輪でもカナダ代表チームのカーボン・オフセットに貢献した。