バンクーバーのダウンタウンで4月27日から3日間、地球に優しいファッションを提案する「エコ・ファッションウィーク」が開催される。H&M参加のセミナーや古着を利用したファッションショーなどを予定している。
8回目を迎える今シーズンはセミナー、ファッションショー、チャリティーイベントを中心に展開。初日SFU Woodward’sで開催のセミナーにはファストファッションブランドとして世界展開するH&MからPierre Borjessonさんをスピーカーとして迎える。ファッションウィークの考案者でプレジデントのMyriam LarocheさんはH&M社から数年がかりで参加承諾を得たことを明かし、「エコを考える時、大きなブランドが環境に与える影響や責任はとても重要だ。環境問題に取り組み始めたH&Mが参加してくれることは将来のためにもとても有意義なこと」と期待を込める。
28日にThe Fairmont Waterfromtホテルで行われるファッションショーは2部構成。「Thrift Chic Challenge」では地元の若手スタイリスト3人が500カナダドルの予算でリサイクルショップ「Value Village」から調達した洋服をランウェー仕様にコーディネート。「68 Pound Challenge」ではファッションブランド「Young Oak」のデザイナー、Tammy Joeさんが「Value Village」で売れ残り廃棄処分予定だった洋服68ポンド(約31キログラム)を使用して作り上げた20スタイルを披露する。68ポンドにしたのは「アメリカで毎年1人平均68ポンドの洋服をゴミに出すと聞いたため」(Larocheさん)。
29日のチャリティーイベントは百貨店「Holt Renfrew」で開催。売り上げの一部をアフリカに安全な水を届けるために寄付しているファッションブランド「Obakki」のショーを開催。開催中の19時から22時の間の同百貨店での売り上げは「Obakki Foundation」に寄付する。
Larocheさんは「消費中心のファッション業界だからこそエコに向かって改善の余地が多くある」とし、「エコの考え方、エコへの協力の仕方にはさまざまな形がある。古着を着るのは抵抗がある人も、着なくなった洋服をリサイクルに出すとか環境に配慮したブランドの商品を買うなど、少しずつでも何か行動できると知ってもらいたい」と呼び掛ける。
セミナーの聴講料は18.25カナダドル、28日のファッションショーは60.75カナダドル(カクテル代込み)、29日のチャリティーイベントは入場無料。スケジュールとチケット購入方法はサイトに掲載する。