バンクーバーで4月2日、日本から来加中の「カナダフレンドシップ大使」ら約25人がカナダ市役所を訪問し、日系人作家ジョイ・コガワさんを交えて記念交流会を行った。

　「カナダフレンドシップ大使」は、カナダ友好協会が定期的に派遣する小学生から成人までのグループ。カナダへの訪問と現地の人々との交流を通して異文化を理解し、友好を深めることを目指す。今回は3.11塾と共同でのカナダ訪問となった。

　今回交流会が行われたバンクーバー市役所北側の庭には、日系カナダ人の詩人で小説家、ジョイ・コガワさんの生家の桜から取り木をして植えられた「友情の桜」がある。当日参加したコガワさんは桜を「フレンドシップのシンボル」と話し、学生たちに「もしも敵と感じる人がいれば、ここに連れてきて一緒にこの木を触ってほしい。きっと心が通じ合うだろう」と語り掛けた。

　バンクーバー市長代理のAndrea Reimerさんは「コガワさんは日系カナダ人としてつらい体験をしている。しかし、つらい経験のみを語るより愛と友情の大切さを訴えている姿勢にとても感銘を受けている」とたたえた。