バンクーバーのUBC(ブリティッシュコロンビア大学)で7月17日から3日間、アニメ、マンガなどの祭典「Anime Evolution」が開催された。日本からは声優の阪口大助さんがゲストとして参加した。
BC州最大の大学構内で開催された同フェス。キャンパスにはアニメやゲームのキャラクターに扮(ふん)したファンたちが多く来場。声優やアニメーターによるパネル、コスプレコンテスト、ビデオゲーム大会が行われたほか、アニメ関連商品なども販売された。
パネルやサイン会に参加しファンと交流した阪口大助さんは、「北米は初めてだが吹き替えなしで見る人が多いのか、自分の声に反応してくれるのがうれしい」と喜び、海外で広く支持される日本アニメについて「この仕事を始めた時には思いもしなかった。日本アニメが世界に広がり認めてもらえているんだとありがたく思う」と感慨深げに話した。「アニメが日本文化に興味を持つ取っ掛かりになっているのならうれしい」とも。
多くのキャラクターを次々こなす阪口さんだが「演じる際にはそのキャラクターが息をしているように自然体で演じることを常に心掛けている」とし、声優という仕事の魅力を「性別や年齢を超えた役、ポケモンのような人間以外の役などいろいろ体験できるのは声優ならでは。この年でも中学生を演じられる(声である)のは親に感謝しなくては」と笑顔を見せた。
フェス最終日には構内のコンサートホール「チャンセンター」で「ファイナルファンタジー」音楽のコンサート「A New World」も開催。Eric Rothさんの指揮の下、Banyamin Nussさんのピアノを含む11人のアンサンブルによる「チョコボのテーマ」、「ザナルカンドにて」などのおなじみの名曲から「ファイナルファンタジーXIII」の「New World」、アンコールの「片翼の天使」まで10数曲を演奏。コミカルなトークを交えながらの演奏は、コスプレ姿も多く見られる会場を時に笑いで包み、時に涙を誘うなど大いに沸かせた。