バンクーバーのBCプレーススタジアム(777 Pacific Blvd. Vancouver)で6月11日、男子ラグビーの日本対カナダ、テストマッチが行われ、日本が26-22でカナダに逆転勝利を収めた。
10メートル付近でパスを受け、この後逆転のトライをする松島選手
3月にラグビーセブンズ大会が開かれた同スタジアムで初めて行われた15人制ラグビーの試合。昨年のワールドカップでの活躍が記憶に新しい日本代表の試合をひと目見ようと、会場には多くの日本人ファンも詰め掛けた。
カナダが6分すぎに先制点を奪った後、20分に再びトライを決めるなど積極的な攻めを見せた前半。一時は3-12と点差が開いたが、30分過ぎから木津のトライと田村のPGで13-12と逆転し1点差で前半終了。
後半はカナダが13-17と再び逆転、日本がゴール前まで進み得点間近と思われたところ細田がレッドカードで退場となり苦戦を強いられる展開に。しかし30分に俊足を見せ飛び出した茂野からパスを受けた松島が見事な走りでトライを決め、田村のPGで26-17と再逆転。このまま逃げ切れるかと思われた終盤はカナダのトライで4点差の26-22まで追い上げられ、更にカナダがトライ寸前まで攻め込むなど試合終了まで目の離せない試合となった。
試合後、立川ゲームキャプテンは「80分通して自分たちのペースになったのは少なかったが勝ち切れたというのが大きい」とするも試合終了間際のカナダの攻撃を「あそこまで持っていかれたのは反省だ。スコットランド戦に向け反省を生かして対策したい」と話した。
畠山選手は「前半はカナダが激しく来たので受け身にまわってしまった。スイッチが入るのが遅いのは日本の悪い癖だ」と先制の必要性を話した。バンクーバーでの試合については「日本人も多く応援に来ており有り難く思った。良い街なのでまた戻って来たい」と笑顔を見せた。
この後、ロシア、イタリアとの試合を控えるカナダのアンスコムコーチは「ゴールキックが決まらず試合には敗れたが、チャンスを多く作り出すなど全体的には良い要素が多くあった」と満足気に振り返った。