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バンクーバーのアジア映画祭で日本のインディーズ映画「愛の挨拶」上映 

日本映画「愛の挨拶(あいさつ)」の一場面(写真提供=VAFF)

日本映画「愛の挨拶(あいさつ)」の一場面(写真提供=VAFF)

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 日本映画「愛の挨拶(あいさつ)」がバンクーバーのScotiabank Cineplex Theatre(900 Burrard St., Vancouver)で11月16日、上映される。「バンクーバー・アジア映画祭」の一環で。

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 英語題はLove’s Greeting。監督は岩松あきらさん。不法侵入をしたと警察署に現れた女性の告白を核に進む作品で、不法侵入に至ったいきさつを話す女が、調書を取る警察官の心に与える影響を巧みに描く心理サスペンスという。

 独特な世界感を持つ主人公を通して浮かび上がるリアルなコミュニケーションへの苦手意識と恋愛への葛藤について、岩松さんは「現代の若い子たちの中には、好きなアイドルを『推す』ようにリアルな世界で直接触れ合わずに遠くで見守りたい、という恋愛感を持つ人がいると聞いたことがストーリーの発想となった」と振り返る。

 「見終わった人が全く違う解釈ができるような脚本、撮り方、演技に仕上がっている。見た後に感想を周りの人と話し合ってみてもらえれば」とも。かわいらしさとミステリアスな雰囲気を併せ持つ女性を演じた高橋ゆなさんは「喜んでいるのか悲しんでいるのかわからないように、ポーカーフェースで演じることは意識していた」と振り返る。撮影の柴田晃宏さんは「高橋さんの役柄の勢いや怖さを出すような撮影を心がけた」と話し、さまざまな解釈ができるラストシーンは「短い撮影期間で何度も撮り直した」と明かす。

 同作品は、岩松さんが地元である三河地方の仲間と共にインディーズ映画を製作してきた「三河映画」と、自ら出演作のプロデュースもする「アクターズチャレンジ」を立ち上げた高橋さんの共同製作。岩松さん、高橋さん、柴田さん共に上映日には来加を予定しており、「インディーズ作品を作っていると外の世界との交流が限られている。海外のお客さんの反応やどのような解釈をされるのかなど楽しみにしている」(岩松さん)、「感想を直接聞けるのは日本でもあまりない貴重な機会。お客さんとの感想のキャッチボールが楽しみ」(高橋さん)、「文化の違う所で上映していただき意見を聞くのが楽しみだし、この作品を選んでいただけた理由なども知りたい」(柴田さん)と、それぞれに期待を寄せる。

 17時45分上映開始。料金は、一般=15カナダドル、学生・シニア=12カナダドル。

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