バンクーバーの夏恒例イベント、シェイクスピア演劇祭「バード・オン・ザ・ビーチ」が海沿いのビーチ、ベニエパークに特設された2つの野外テントで開催されている。主催はバード・オン・ザ・ビーチ協会で、芸術総監督はクリストファー・ゲイズさんが務める。
18回目を迎える同演劇祭の今年の演目は「じゃじゃ馬馴らし」「ロミオとジュリエット」「ジュリアスシーザー」「アテネのタイモン」の4作品。520席あるメーンステージテントはステージ後方が外に開かれているため、山や海や空の景色をバックに演技を見ることができる。
「ロミオとジュリエット」のディーン・ポール・ギブソン監督は芝居について、「今までたくさんの人が見たり、読んだりしている『ロミオとジュリエット』。初めて監督することに大きな恐怖や不安、それと同じくらいのインスピレーションや期待を感じた。初恋の物語。見てくれる皆さんに、初めての出来事、初恋、誰もが感じたことのある『始めて』の時の気持ちを思い起こさせることができれば」と話している。
観客からは、「昔の英語を使ってはいるが、現代風の音楽が流れたり、古典的な作品に『今風』を取り入れていて、新しくて新鮮」「ユーモアもあり面白い」「芝居もいいしステージのセッティングも良く、目が離せなかった」という声も。
2006年には8万人を超える人が同祭を訪れるなど、1990年以来、毎年動員数を増やしている。演劇以外にもテントで覆われた「バード村」には、食べ物やジュエリーなどの露店も多く立ち並んでいる。チケットは17カナダドル~31カナダドル。4作品すべてを見ることができるバードパック(112カナダドル)もある。9月23日まで。