スレッジホッケー「CANADA CUP」-カナダ優勝、日本は逆転銅メダル

スレッジアイスホッケー「日本チーム」と応援団の皆さん。

スレッジアイスホッケー「日本チーム」と応援団の皆さん。

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 バンクーバー市内のUBCサンダーバードアリーナ(6066 Thunderbird Blvd. Vancouver)で3月1日、スレッジアイスホッケー「CANADA CUP」の決勝戦が行われ、カナダがアメリカを下し優勝、日本は3位決定戦でドイツを延長の末3-2で破り、銅メダルを獲得した。

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 日本は前日の準決勝でアメリカに2-3で競り負け、1日、ドイツとメダルを懸け、3位決定戦に挑んだ。試合は終始、日本チームが押し気味に試合を進めていたが、第1・2ピリオドでカウンターを受け2失点。「試合前、勝てる自信があった分、点を取られてチームが焦ってしまい、大事な所でプレーが雑になった」と振り返る日本チームキャプテンの上原大祐選手。

 第3ピリオド、後がなくなった日本は、怒とうの攻撃を仕掛け続け、試合終了2分前に1点を返すと、終了間際の約30秒前にディフェンダーの須藤悟選手が意地の同点ゴールを決めた。「ゴールを決めることができたのは監督の采配(さいはい)のおかげ」(須藤選手)。

 その後、試合は延長戦に突入。10分間の延長戦でも決着が付かず、勝敗は攻撃側の選手1人、守備側のゴールキーパーを残して全員がベンチに引き上げ、各チーム3回のチャンスが与えられるシュートアウト戦で決められた。日本人応援団約30人が声援を送る中、日本はキーパー永瀬充選手の活躍で3本のシュートを無失点に抑え、銅メダルを獲得した。

 試合終了後、中北浩仁日本監督は今大会を振り返り、「メダル獲得は皆さまが応援してくれたおかげ。今日のように、失点しても点を取り返せることができる部分など収穫もあったが、チームとしての課題も見えた」と話し、5月のパラリンピック出場を懸けた世界選手権に標準を合わせた。

 立命館大学から同会場のあるUBC(the University of British Columbia)に4月まで留学している大学2年生の橋本夕希さんは「先日のカナダ戦でスレッジホッケーという競技を初めて知り、迫力の凄さに興味を持ち、今日も応援しに来た。日本は他の国に比べるとどうしても身体の大きさでは劣るが、自慢のスピードと頭を使ったテクニックを生かして、パラリンピックに出場することができれば。金メダルを目指して頑張ってほしい」とエールを送った。

 約2,000人の観客を集めた決勝戦は、3位決定戦同様、1-1のまま延長戦でも試合が決まらず、シュートアウト戦にもつれ込み、ホスト国のカナダがアメリカを2-1と下し、金メダルを獲得した。

 同大会では、来年の冬季バンクーバー五輪のシミュレーションも兼ね、約400人のボランティアが動員された。

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