バンクーバー国際空港(3211 Grant McConachie Way, Richmond)入り口の幹線道路沿いに3月5日、オリンピック・シンボル「5つの輪」をかたどったイルミネーションが完成し、点灯式が行われた。
アルミ製の各リングは直径約9メートル。5個のリングは、総数2万個以上のLEDライトで構成される。高さ=13.7メートル、幅=29.3メートル、総重量=9,100ポンド。地元のエンジニア会社10社が協力して、デザインから建設まで約3カ月をかけて完成した。
18時から始まった点灯式には、Gordon Campbellブリティッシュ・コロンビア(BC)州知事、Malcolm Brodieリッチモンド市長、John Furlongオリンピック準備委員会(VANOC)最高経営責任者、Larry Bergバンクーバー国際空港公団社長が参列。州知事のあいさつに続き、カウントダウンとともに「青・黄・白・緑・赤」のリングが点灯すると、通りがかりの車がクラクションを鳴らすなど、会場は拍手とともにオリンピックムード一色に包まれた。
同州知事は「ここバンクーバーが2010年冬季五輪開催地であるという、地元の誇りと興奮を感じることのできる立派なシンボルが完成した。オリンピックのために世界中から集まる選手やメディア、観客の皆さんがバンクーバーに到着後、最初に目にするものとして最高のロケーション」と話し、「洗練されたデザインと最新のテクノロジーを結集した傑作だと思う。(同イルミの)点灯には通常の電球を使った場合に比べて8.8%の電力しか使用せず、1日あたり3.36カナダドルしかかからない」と、同五輪のモットー「Green Games(地球にやさしいオリンピック)」を強調。
点灯パターンは全部で82種類あり、「カナダ代表選手がオリンピックでメダルを取るたびに新しいパターンを登場させて祝う予定」(同)と、地元開催での選手たちの活躍に期待を寄せる。
「無事に点灯してほっとしている。近くを通る度にこのデザインにかかわった自分たちの息子のことを誇りに思うだろう」と話すバンクーバー在住のValerieさんとDonさん。「バンクーバーを訪れる人の目に美しい街の第一印象として残るものになってほしい」と、5色に輝くリングを感慨深げに見つめた。