リッチモンド市立図書館が今年3月から始めた「ラルフィー・カード・キャンペーン」で、世界初となる「円形」の図書館カードが登場した。開始以来、7カ月余りの間に6,100人以上が登録し、市内の子どもたちの読書率向上に役立っている。
同キャンペーンは、「Go Anywhere, Learn Anything, Read Every Day」をスローガンに、BC(ブリティッシュ・コロンビア)州教育省の補助金で運営。子どもたち一人一人が図書館カードを持つようになることを目標としている。新しくなったカードは、リッチモンドの絵本作家、トレヴァー・ライさんの本のキャラクター、サイのラルフィーがデザインされており子どもたちの目を引いている。
同館渉外担当のシェリー・シヴキンさんは「自分専用の図書館カードを持つことで子どもたちが頻繁に来館し、より多くの本に触れるようになったはず」と自信を見せる。
同市の図書館(100-7700 Minoru Gate Richmond)は日本語図書の貸し出しも行っており、同館スタッフのデイス・ベッグズさんは「日本人の皆さんにもどんどん図書館を利用してもらいたい。本を読むことでどこにでも行けるし、どんなことでも学べる。毎日の読書を習慣に」と呼びかける。
10月には、「Rescue the World with Ralphy Contestラルフィーと一緒に世界を救おうコンテスト」も開かれた。地球環境保護をテーマにしたライさんの新作「Ralphy to the Rescue」の物語のアイデアを子どもたちに募ったところ、137通にのぼる応募があった。コンテスト結果は、12月8日に発表される予定。
BC州政府は、今回のキャンペーンを通じて、北米一教育の行き届いた識字率の高い地域となることを目指している。