Vancouver Playhouse（649 Cambie St., Vancouver）で5月24日、津軽三味線の「吉田兄弟（Yoshida Brothers）」がバンクーバーでの初公演を行う。日本の伝統的な津軽三味線の音楽にジャズやロック、ポップスなどを取り入れた彼らの新しいスタイルは北米でも人気を呼び、チケットはすでに完売している。

　同公演は、米・ロサンゼルス（14日）を皮切りに始まった北米7都市を回るツアーの一環で、カナダ国内ではバンクーバーのほかにビクトリア（23日）、トロント（25日）でもコンサートを開く。

　北海道生まれの吉田兄弟（兄・良一郎さん、弟・健一さん）は、共に5歳から三味線を習い始め、兄12歳・弟10歳の時に津軽三味線奏者の初代佐々木孝さんに師事。2年後には全日本津軽三味線東京大会や津軽三味線コンクールなどで数々の賞を受賞し、1999年11月にアルバム「いぶき」でデビューした。三味線音楽アルバムの通常売上の20倍以上にあたる10万枚のセールスを記録。2003年には全米デビューアルバム「Yoshida Brothers」を発売し、本格的に海外活動を開始している。

　米・ハリウッド映画「SAYURI」の予告編で「もゆる（Sprouting）」が使用されたり、Nintendo社製テレビゲーム機「Wii」の全米向けコマーシャルに「Kodo-Inside the Sun Remix-」が使われたりするなど、2005年ごろから注目度が高まる。昨年には、カナダ人兄弟を含むバンドMonkey Majikとのコラボレーションシングル「Change」を発売するなど、年々活動の幅を広げている。これまでに、アメリカ、韓国、スペイン、香港などで公演を行ってきた。

　今回のバンクーバー訪問を前に「カナダでの公演は初めてなので、街並みやどんなものが食べられるのかとても楽しみ」と話す弟の健一さん。「生の三味線を聞くのは初めての方々がほとんどだと思うので、感じるままに拍手や声援をいただけたら」と抱負を語る。

　公演時間は20時～。チケットは、大人＝35カナダドル、学生＝29カナダドル。

吉田兄弟オフィシャルサイト（日本語）吉田兄弟（英語）Global Arts Concerts