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世界へ向けて「ごめんなさい」-市民が自発的に清掃、簡易板にサインも

簡易板にはバンクーバーを愛するさまざまなメッセージが書き込まれている

簡易板にはバンクーバーを愛するさまざまなメッセージが書き込まれている

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 スタンレーカップファイナル後の暴動の被害に遭った「ベイ百貨店」「シアーズ」「チャプターズ」などのショーウインドー跡に設置された簡易の木の板に暴動から一夜明け、市民がさまざまな言葉やメッセージを書き込んでいる。

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 暴動が報道されると同時に、フェイスブックなどで街をきれいにしようという呼び掛けが始まり、一番大きな集まりでは1万7000人を超すメンバーを集めた。企業などでも社内メールなどで「出勤前や帰宅時に時間があったら街をきれいにするのを手伝って。手伝った後はベイ百貨店のボードにサインをして」と呼び掛けるなど、一丸となって街をきれいにしようという動きが起こった。

 メッセージを書き込んでいたPam Fairfieldさんは「現場に少し近いチャイナタウン辺りにある友人の家で試合を観戦していた。暴動が発生した時は、自分に何か被害が起こるとは思わなかったけど、やっぱり少し怖かった。歴史ある建物とかもあるのにこんなことをするなんてとてもがっかりだし、何より恥ずかしい。テレビでこのボードのことを知って書き込みをしたいと思った」と話す。学校の友人同士で来ていたPatrick君とWyatt君は「試合は家で見ていた。試合後の暴動を見て、当日いとこがダウンタウンに来ていたのでとても心配だった。せっかくのスタンレーカップがこんなことになってすごく残念」と話す。

 カナックスが17年ぶりにスタンレーカップファイナルへ進出し、第7戦目までもつれ込み、街は盛り上がりを見せていたが、試合に負けた後、一部の若者が暴徒と化す最悪の事態となった。各国のメディアなどでも暴動について大きく報道が流される事態となり、多くの市民が自分の街で起こった暴動にショックを受けるとともに、街のために何かをしようという動きが広がりを見せている。

 暴動については、現在バンクーバー警察が暴動に加担した暴徒の捜査を続けており、広く市民からの写真やビデオの提供を求めている。

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