ノースバンクバーのJohn Braithwaite Community Centre(145 West 1st Street, North Vancouver, BC)で3月5日、「Seedy Saturday」(種の交換会)が行われた。「Seedy Saturday」とは、ガーデナーたちが植物の種を持ち寄り互いの種を交換しながら、野菜や果物、ハーブなどの育て方や、種の保存方法などを学ぶ交流会。ノースアメリカでは古くから行われているイベント。
バンクーバーでは、リッチモンドのTerra Nova Park(今年は3月5日開催)やバンクーバーのVanDusen Botanical Gardenで行われる「Seedy Saturday」の方が規模は大きく有名だが、ノースバンクバーで行われるのは初めて。
会場にはトマト、ナス、ニンジン、ビーンズなどの野菜をはじめ、ハーブやポピー、アップルなど、一般的なものから珍しい種類まで数多くの種が持ち寄られた。基本的には、種を持ってきた人たちが互いの種を交換し合うが、種を持ってきてない人には1 袋3カナダドル程度で販売するシステム。トマトの種の保存法をレクチャーするデモンストレーションやプロジェクターを使ってのワークショップなども開かれ、にぎわいをみせた。
主催はEdible Garden ProjectのHeather JohnstonさんとEmily Jubenvillさん。「種を通して交流を深めるという『Seedy Saturday』の基本的なスタンスはリッチモンドやバンクーバーと一緒だが、この会はノースショアに焦点を当てたもの。山や海に隣接しているノースショア独特の天候や土壌などをはじめ、互いに情報交換しながらノースショアのガーデナーたちやコミュニティーの活性化を図るのが狙い」(Emilyさん)とイベントの趣旨を話す。「自然が多いノースショアにはこだわりをもった素晴らしいガーデナーがたくさんいる。彼らの大半は植物を育てることは上手に出来るが、そこから種を採って保存する方法を知っている人は少なく、まさにその適切な方法を皆知りたがっている。そんな彼らに教える場を提供できれば」とも。
Edible Garden Projectとは、ガーデニングやフードをシェアしたい人たちのネットワークの支援にノースショアで発足された非営利団体。今年で5年目を迎える。野菜や果物などを自由に育てることができるコミュニティーガーデンを地域の人々に貸したり、多めに収穫された野菜などは食べ物がない人たちに無料で提供したり、植物の育て方などのワークショップを開いたりと、精力的に活動している。