バンクーバーで日本酒ベースのカクテルコンペ-酒かすの使い方がキーに

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 バンクーバー・ダウンタウンにあるレストラン「The Refinery」(1115 Granville St., Vancouver、TEL 604-687-8001)で毎週水曜日にカクテルコンペ「Cocktail Kitchen」が開催されている。今回で2シリーズ目となる企画で、ほぼ毎回チケットが完売する人気のイベント。4月のテーマは「Japan VS Osake」として日本酒を取り上げ、初めての試みに注目が集まっている。

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 同コンペの目的は、「食事とカクテルのペアリングを楽しんでもらいながら、レストランで活躍するバーテンダーたちについてより多くの人に知ってもらうこと」(同店広報Lauren Moteさん)。今回のテーマに地元産の日本酒を選んだ理由について、Laurenさんは「バーテンダーたちにも参加するお客さんたちにも『新しいチャレンジ』が必要だと思った。常にローカルの材料に注目しているので、グランビルアイランドで造られている『OSAKE』はぴったりの材料。どんなカクテルが登場するのか楽しみ」と期待を寄せる。

 バーテンダーが課題として与えられる4月のメニューは、キュウリの酢の物、大阪風お好み焼き、銀ダラの酒かす漬けの3品。ドリンクベースとなる材料として、日本酒、芋焼酎、酒かすの3種類を提案した「Artisan Sake Maker」の白木まささんは「このようなユニークな企画を通して若い世代にも日本酒が見直され、カナダにも定着していく予感がする。酒かすは一番難しかったはずだが、(料理にもドリンクにも)非常にうまく使ってくれた」と話す。

 日本酒シリーズ1回目の挑戦者で、ガスタウンにある「The Keefer Bar」のバーテンダーDanielle Tatarinさんは「和食のメニューに合わせて、シンプルかつクリーンな味を基本にした。ユズをくりぬいてカクテルを注ぐプレゼンテーションは、青竹に入れて飲む冷酒をイメージしたもの。酒かすは人によって好き嫌いが分かれる独特の風味を持つ材料なので、味のバランスを考えることにとても気を遣った」と振り返る。

 毎月異なる国とアルコールをテーマに選び、シェフが用意した料理3品(毎週同じメニュー)それぞれに合わせたオリジナルカクテル3種を地元のトップバーテンダーたちが週替わりで作る。参加者は、見た目や風味、味のバランス、料理とのペアリング、プレゼンテーションのインパクトなどについて評価の上投票し、月末に結果が発表する。9月には、各月の優勝者を集めてシリーズのフィナーレイベントを開催する。

 同店の営業時間は、火曜~木曜=17時~翌1時(金曜・土曜は翌2時まで)。カクテルイベントは19時~。チケットは35カナダドル。定員30人。4月中は東日本大震災への寄付も受け付ける。

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