5月1日に開催されたBMOバンクーバーマラソンでBC観光局は地元のボランティア団体、BC日本地震支援基金などの協力を得て、「長期的な」復興支援を呼び掛けた。
大会にはカナダ在住の日本人も含め200人以上の日本人が参加。昨年に引き続きプロランニングコーチの金哲彦さんも観光局から招かれ、大会事前セミナーでコースの説明、質疑応答を行うなど海外マラソン初参加者も安心して大会に挑むためのサポートを行った。
同局主催の事前セミナーや大会後に開催されたチャリティーパーティー、大会会場のブースではカナダと日本の国旗、カナダの先住民のアートとともに「Unity with Japan」と書かれたリストバンドを5カナダドルで販売。収益金は全て復興支援のために寄付される。
リストバンドは大会参加者から「走ることで何かメッセージを伝えたい」との声から生まれた。同局広報の鈴木結佳さんは「復興支援はマラソンに通じるものがある。これからも悲しみや喪失感は人々の心に残り、復興にも長い道のりを要する。長距離を走るマラソンのように長期間の支援を呼び掛け、チャリティーだけでなく私たちとカナダの人がいつまでも忘れないためにもリストバンドを作った」と話す。
同大会で初マラソンに挑戦し、完走した川崎有華さんは「最初は彼氏にふられ、ダイエットのために走りはじめたのがきっかけ。完走して吹っ切れたし、『何でもやればできる』と自信がついた」と笑顔で話したほか、62歳で5度目のフルマラソンに挑戦した参加者などリストバンドを何重にも身に着けた参加者らが、それぞれの思いを胸にバンクーバーの街を駆け抜けた。