バンクーバーのダウンタウンにある大型書店Chapters(788 Robson St. Vancouver)で7月8日、故ボブ・マーリーの息子キマーニ・マーリーさんが著書「Dear Dad」の紹介とサイン会を開き、ファン約100人が来場した。
昨年出版された同著はキマーニさんが5歳の時に亡くなった父ボブさんへの思い、小さいころ訪れた父の豪邸での思い出や音楽への思いなどをつづったもの。父と婚姻関係になかった母とキマーニさんが、ボブさんの死後遺産を相続できずにマイアミで貧しい暮らしをしていたという内容が、出版時には大きな話題となった。キマーニさんは「この本は家族を非難するために書いたのではない。父の思い出を含め自分という人間をもっと多くの人に知ってもらいたくて書いた」と話す。
会場では質疑応答の時間も設けられ多くの活発な質問がされた。「お父さんのことで覚えていることは」という質問には、「小さかったのでほとんど覚えてはいないが明るい太陽の様なイメージを覚えている」と答えた。兄弟たちとは「共演することもあるし、共に音楽を楽しんでいる」と笑顔で答えた。
キマーニさんはボブさんの10人目の子どもで、多くの兄弟たちと同じ音楽の道に進み、2001年に発売したアルバム「Many More Roads」ではグラミー賞にノミネートされた。来場したモントリオール在住のファン、JenevieveさんとMarcoさんの夫妻は「美しい声や音楽の才能はお父さん譲りかもしれないが、優しい人柄が伝わるキマーニさん本人の曲が好き」と、その魅力を話す。