バーナビーの大型ショッピングモール「Metropolis at Metrotown」(4700 Kingsway, Burnaby)内のアトリウムで2月4日、パンダの着ぐるみに先導された100人以上のセーターを着た人たちがいきなり踊り始め、多くの買い物客の注目を集めた。
WWF(世界自然保護基金)Canadaが昨年から提唱している「National Sweater Day」にちなんで「Vancouver Improv Anywhere」が企画し、フェイスブックで広く参加を呼び掛けた。同グループは、バンクーバー近郊で2009年から「No Pants Skytrain Ride」や「Free Hugs Day」など、数々のフラッシュモブイベントを行っている。
今年の「セーターの日」は2月9日。当日は、家や会社、学校などの空調温度設定を低めにして、代わりにセーターを着ることで節電し、地球温暖化防止を目指す。「カナダ中の人たちが(設定温度を)2℃下げるだけで2.2メガトン分(=車を30万台減少させるのと同量)の二酸化炭素(CO2)排出削減につながる」(WWFサイト)とし、同団体のエネルギー・気候変動部門ディレクターのJosh Laughrenさんは「エネルギーを無駄遣いせず賢く利用することの大切さを理解し、楽しくかつ簡単な方法で節電に取り組むことができる」と積極的な参加を呼び掛ける。
フラッシュモブに参加した双子の姉妹ViolaちゃんとAliちゃん(9)は「家で動画を見てダンスを練習してきた。とても楽しく踊れて良かった」と口をそろえる。「何も知らずに家で暖炉を付けた主人に向かって『暖炉は消してセーター着ればいいじゃない』と子どもたちが注意していた」と話す母親のShonnaさん。「今回のダンスに参加することで節電について自然と普段から気を付けるようになった」とも。
サイト上で、自分の気に入った「おばあちゃん」に予約をしておくと、「早くセーターを着なさいと風邪引くわよ」「セーターをちゃんと着るまでこの電話を切らないからね」と口うるさい親切なおばあちゃんたちが実際に電話をかけて催促してくれるサービスも行っている。