BC(ブリティッシュ・コロンビア)州の森林会社「トーコ産業(Tolko Industries Ltd.)が『エネルギー効率』に貢献した会社・組織に送られるグリーン賞「The CIPEC Leadership Award 2007(省エネリーダー賞)」を受賞した。カムループ地方にある同社工場でのバイオガス化システムプロジェクトの導入が受賞の理由。
同システムは、2005年に同社がバンクーバーのNexterra Energy(ネクステラ・エネルギー)会社と手を組み、デザイン・設計された。ガス化技術は、何年も前から開発されてはいたが、産業用の実用化はされていなかった。ガス化過程で木の廃棄物を天然ガスの代わりになるエネルギーである合成ガスに転化させるシステム。
「『エネルギーコストと排出』の削減という2つの目的がある」(同社、エネルギー&サプライマネージャー、Michael Towersさん)という同システムは2006年、天然ガスの作動コストを1.5ミリオンカナダドル節約し、温室効果ガスの排出を1万2千トンに削減した。システムの設計を請け負ったネクステラエネルギー会社、Jonathan Rhone社長兼最高責任者は「トーコはこのプロジェクトの最良のパートナー。トーコの工場での私たちのガス化技術が、会社の実利的向上だけでなく環境への悪影響を削減するデモンストレーションをしてくれた」とコメントしている。
省エネリーダー賞は、省エネの効率化を主導するカナダ政府、天然資源省、The Canadian Industry Program for Energy Conservation(省エネのためのカナダ産業プログラム=CIPEC)が贈る賞。Gary Lunn天然資源省相も「トーコ産業は、カナダ産業分野でエネルギー効率化のモデルとなるプロジェクトの遂行を成し遂げた」と、リリースでコメントを寄せている。同賞は、同社のほかカナダ国内で天然資源を扱う企業10社に贈られた。