バンクーバー郊外にあるサレー博物館(17710-56A Avenue, Surrey、TEL 604-592-6956)で5月12日、「Sheep to Shawl Competition(羊からショールまでコンペ)」が開催され、クラフト愛好家や家族連れでにぎわった。
「テキスタイル技術を今後も大切に伝えていき、その素晴らしさをより多くの人たちに理解してもらう」ことや、「(同館内にある)テキスタイル・スタジオや各種プログラムについて知ってもらう」ことを目的として開催された同イベントは、今年で6回目となる。
当日は、リッチモンドとピースアーチの紡ぎ工・織り工ギルド、キャピラノ大学テキスタイルアート学部の3チームが参加。各チームは、Spinner(紡ぎ手)とWeaver(織り手)の計7人で構成され、11時~15時30分の間に、30分の食事休憩を挟んで4時間作業を続けて、20インチ×72インチのショールを制作。会場の外では、羊毛刈りの実演も披露され、来場客の注目を集めた。
審査員が「デザインのオリジナリティー」「織り目の美しさ」「作品の肌触り」などをチェックした結果、リッチモンドのグループが優勝。今回の作品のデザインを中心になって考案した織り歴12年の大木順子(よりこ)さんは「デザインを考えたり、糸を準備したりするのに丸3日費やした。天然色素を使って優しい色合いを出せるよう工夫した」と振り返り、「仲間と集まっていろんな話をしながら糸を紡いだり織ったりするのはとても楽しい。だから長く続けられる」と魅力を語った。