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バンクーバーの夫婦、手作り「ドライヤーボール」注文急増-洗濯乾燥軽減

ハンドメードのドライヤーボール「ULAT」で起業したJennifer LeBrunさん

ハンドメードのドライヤーボール「ULAT」で起業したJennifer LeBrunさん

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 バンクーバー在住の夫婦が昨年11月に立ち上げたビジネス「ULAT Dryer Balls」が、口コミで注文が急増し、対応に追われている。起業したのは、鈴木浩一さんとJennifer LeBrunさん夫妻で、2人が作るアルバータ産の100パーセントメリノウールを用いた「ドライヤーボール」が、洗濯物の乾燥時間を軽減させられると評判を呼んでいる。

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 Jenniferさんは、ファッションやテキスタイル、クラフトに興味があり、毎年手作りのクリスマスプレゼントを家族や友人に準備している。昨年10月、そのアイデア探しをしていて「ドライヤーボール」の存在を知った。その後、2人で何度も実験を繰り返し、2オンス(約57グラム)の毛糸玉を3個使うのが最も効率的であるという結果にたどり着いた。

 商品名の「ULAT」は、2000年に移民後、鈴木さんが営んできた日本酒輸入業「TALU(たる)」のスペルを逆から読んだもので、「かわいい響きが気に入った」(Jenniferさん)。毛糸玉が洗濯物と一緒に回転することで、余計な水分を吸収し衣服が絡み合うのを防ぐため、より効果的に温風が全体に行き渡ることで、1回の乾燥時間を25~50パーセント短縮する仕組み。「衣服のしわも少なくなり、柔軟材を使わなくてもふんわりと仕上がる」と効果を説明する。

 Jenifferさんは「とにかくあれよあれよと言う間にどんどんビジネスが展開していって、自分たちも驚いている。いいアイデアと出合いに恵まれた」とこれまでの流れを振り返る。「自分たちはもちろん、羊、綿羊農家、販売店、消費者ら全てが喜べるという状況を生み出しているのが、このビジネスの一番いいところ」と笑顔で語る。

 当初は、1時間で4個しか作ることができなかったものの、最近では作業の能率も上がり、9個完成させられるようになった。急増する注文に対応するため、人を雇い、事業を拡大することも視野に入れ始めた。現在、同様の毛糸玉を使った新商品も開発中で、プロトタイプを作成している。

 1セット(3個)=30カナダドル。フェイスブックの同商品ページから注文できるほか、「The Soap Dispensary」(3623 Main Street, Vancouver)でも販売中。スティーブストンのファーマーズ・マーケット(6月~8月)、Circle Craft Christmas Market(11月)への出店も予定している。海外発送も相談に応じる。

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