BC Cancer Agency(ブリティッシュ・コロンビア州がん研究所、BCCA)は、1月28日~2月24日、20代女性を中心に定期的な子宮頸がん検診(Pap Test)を勧める「Pap」キャンペーンを展開している。
キャンペーン期間中、バンクーバー、ビクトリア、ケロウナ市内のレストランやバー、クラブ、フィットネスセンターなどのほか、大学のキャンパスにあるトイレに広告を掲示したり、ウェブ上の広告、ラジオ放送でのメッセージ発信などを行う。
BCCAは、1949年に世界で初めて州全体を対象とした子宮頸がんのスクリーニング・プログラムを実施。以来、BC州では子宮頸がんの発症率が70%減少(BCCA統計による)した。この数年、20代の受診率が減少傾向にあることを受けて、キャンペーンのターゲットに据えた。
2006年には同検診で、30歳以下の女性の2,128人に子宮頸部細胞の中等度~重度の異形成があることが発見された。2007年にはBC州内で144人が子宮頸がんと診断されている。
同研究所の医師Dirk van Niekerkさんは「他の年齢層の受診率が76%であるのに対して、20代女性はそれよりも10%ほど低くなっている」と話し、「昨年は、同様のキャンペーン実施後3カ月の間に、前年の同時期と比べて約2倍の20代女性が検査を受けた実績がある。新しい広告はかなり人目を引き、検診を受けることを真剣に考えさえてくれるのでは」と、今回のキャンペーン効果に期待する。
「子宮頸がんは予防可能な病気」と話すBC州疾病予防センターのGina Ogilvieさん。「年齢に関係なく、すべての女性が定期的な子宮がん検診を受けることが発症予防の第一歩。健康維持には欠かせない」と受診を広く呼びかける。