バンクーバーで「Sex Talk in the City」-性について考える展示に注目集まる

バンクーバー博物館でセックスを題材に町の歴史を振り返る展示「Sex Talk in the City」が開催されている

バンクーバー博物館でセックスを題材に町の歴史を振り返る展示「Sex Talk in the City」が開催されている

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 バンクーバー博物館(1100 Chestnut Street, Vancouver、TEL 604-736-4431)で現在、セックスに関する町の歴史をテーマにした展示「Sex Talk in the City」が行われている。

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 会場内は、「教室」「寝室」「街角」の3つのエリアに分かれ、通常はタブーとされるトピックにあえて取り組むことで、「性」を文化的かつ政治的な観点から掘り下げて考える機会を提供する。

 学校の教室をイメージしたエリアでは、実際の性教育クラス中に子どもたちが質問した内容を、机の上の落書きとして紹介。ベッドルームに見立てたエリアでは、たんすの引き出しを開けながら「家族の秘密をこっそりのぞき見するようなドキドキ感」を味わいつつ、展示品を楽しめるようにするなど、年齢や性別、国籍などを超えた幅広い層をターゲットにできるよう、展示内容や方法に工夫を凝らす。

 バンクーバーの8月の風物詩ともなった「プライド・パレード」の歴史を振り返る写真展示や、世界中から取り寄せたバイブレーターの展示コーナー、HIVに対する社会姿勢の変化や避妊具の変遷についての展示など、多洋な内容をカバーする。関連イベントとして、セックス・トレードで働いていたことのある女性がガイドする「街角ウオーキングツアー」(4月27日)や、シニア向けの特別ワークショップ「Sex in Every Season」(5月7日)、「出版・放送禁止かもしれない作品の朗読会」(8月15日)など異彩を放つ企画も。

 キュレーターを務めるViviane Gosselinさんは「バンクーバーの人たちがセックスについてどう考えているかを探ることで、街自体を知ることにつながる。性についての歴史を振り返りながら、多くの人たちがそれぞれの時代で『ノーマル』とされてきた固定観念やイメージをどう乗り越えてきたか、コミュニティーが多様性をどう受け入れ、理解を深めてきたかを見ることができる」と、同展示の意義を説明する。

 特に年齢制限は設けないが、「個人個人で受け取り方が異なるデリケートな内容なので、判断はそれぞれに任せるが、一般的には15歳以上が無難なラインかも。親だけで来場して、子どもたちにどのようにセックスについて話をするかのアイデアを得てもよいし、一緒に見て回りながら、普段なかなか面と向かっては話しにくい内容について、親子で会話を始めるきっかけづくりにすることもできる」とGosselinさん。

 開館時間は10時~17時(木曜は20時まで)。月曜休館。入場料は、大人=12カナダドル、学生・シニア=10カナダドル、子ども(5歳~17歳)=8カナダドル。4歳以下無料。9月2日まで。

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