バンクーバーのUnitarian Church of Vancouver(949 West 49th Ave., Vancouver)で5月11日、真夏座の海外初公演「民話の小部屋in Vancouver」が開かれる。主催はFountain of Amrita。
同劇団を座長として率いるのは、元ウルトラマンレオ役で知られ、現在は文化伝承活動家として活躍する真夏竜さん。日本文化と和心(わごころ)伝承を基軸として、声劇や民話語りに取り組んでいる。今回のイベントを企画したのは、「子どものころからウルトラマンレオの大ファンだった」という工藤奈美さん。偶然、六本木で開催されていた「民話の小部屋」に参加し、「『耳で観る』聞き語りの面白さにすっかり魅了され、バンクーバーに住む日本人や日本文化を愛する人たちにも体験してもらいたいと思った」(工藤さん)。
主催者代表の富沢美和子さんは「日本の被災地支援のためにバンクーバーの多くの日系コミュニティーが募金活動を行ったことへのお礼として、真夏竜さんが現地の日本人のためにチャリティーとして公演して下さることになって感謝している。NAVコーラスや学生ボランティアグループの皆さんも応援に駆け付けて下さるなど、人から人への温かい気持ちをつなぐという自分たちの活動趣旨が形になったイベント」と説明する。
当日は、Navコーラスグループによる日本の歌や長井明さんとアレクサンダー恵子さんによるバイオリンとピアノの演奏と、真夏さんによる民話語りの2部構成。真夏さん自身が300作品の中から厳選した「民話って楽しいと思ってもらえそうな」(真夏さん)7作品を披露する。「十二支」の話は、スティーブストン日本語学校の生徒たちとの共演を予定している。
「言葉と音楽だけによる想像力と創造力こそが、今、世界中の子どもたちに必要な要素。『耳で観る』大切さをずっと大事にしたい」と語る真夏さん。「日本文化の伝承、子どもたちの未来、そして子どもたちが成長していく過程に微力ながらも小さなスイッチの役目になれたらうれしい。バンクーバーの子どもたちの前で民話語りができるのがとても楽しみ。会場でお会いしましょう」と呼び掛ける。
19時開場、19時30分開演。入場料は、大人=15カナダドル、子ども(11歳以下)=8カナダドル。購入申し込みはinfo@fountain-of-amrita.comで受け付ける。