バンクーバー水族館(845 Aviso Way, Vancouver TEL 604-659-3474)が6月13日、第一次拡張工事を終了し新しいエントランスエリアを披露した。
約4500万カナダドルの費用をかけて新設したのは入り口、ロビー、屋内カフェテリア、特設展示スペースなど計5100平方メートルのスペース。入り口には8X8フィートのLEDスクリーン2台を備え豊かな水の流れを写す。天井から吊るされた巨大な地球が目を引く円形ロビーの壁面には、360度185フィートのHDスクリーンを設置。雨水が川の流れとなり海へ流れる映像を流して地球上の生物と水との関わりを強調する。
水族館長でCEOのナイチンゲール博士はデザインの意義について、「来館者に水と命を感じてもらうことは、環境保護団体の私たちにとって重要な意味がある」と話す。「水と海を取り巻く状況を意識してもらい、エコシステムと自然を守るためにそれぞれが行動に移すきっかけにしてほしい」とも。
同博士は、近年高まっている水族館の海洋哺乳類飼育に反対する声を踏まえ、「当館はショーや芸をさせる目的で飼育はしておらず、リサーチと保護、リハビリ、教育活動などを行っている。ボランティアも含めスタッフは皆、生き物と環境保護のために努力している。懸命に生物のケアをするスタッフたちを私は誇りに思う。一つしかない私たちの地球を守るために最善の方法を今後も尽くしていきたい」と話す。
リニューアルオープンのテープカットには水族館スタッフ、ボランティアをはじめ工事業者や関連業者、地元小学生など100人が参加。一斉にリボンにはさみを入れ開館を祝った。今後はアークティックエリア、ベルーガ水槽、イルカプール、BCコーストエリアなども順次改装していく予定。
入館料は大人=34カナダドル、学生とシニア(65歳以上)=25カナダドル、子ども(4歳~12歳)=20カナダドル、3歳以下=無料。開館時間は10時~17時