バンクーバーの公園・公共施設を管理するバンクーバー・パークボードで7月26日、バンクーバー水族館でのイルカやベルーガの飼育継続に関する是非を論じる公聴会が始まった。水族館関係者や海洋学者のほか、賛否の意見陳述を希望する一般市民130人以上も集まった。
バンクーバー水族館でのイルカやベルーガの飼育を廃止する声は近年高まっており、今年に入りRobertsonバンクーバー市長や動物学者のジェーン・グドール博士も廃止に賛成の意向を示している。一方、同水族館の生物保護、レスキュー、生態リサーチ、教育効果にも高い評価があり、バンクーバー・パークボードが公聴会に先駆けてカリフォルニア大学に依頼した調査では、飼育廃止は今後の生物保護やリサーチにダメージを与える可能性を示している。
公聴会では水族館CEOのナイチンゲール博士やHaulena博士が同水族館のレスキューセンター、リサーチセンターとしての実績を説明。近年の自然環境の悪化などから、海洋生物を守るためにも飼育を通してリサーチすることの重要性を訴えた。
パークボードが市民に向けて公募した意見陳述希望者は133人に上り、議題への関心の深さをうかがわせた。会では週明け数日をかけて賛否両方の意見全てを聞く予定。