カナダの大手百貨店「ハドソン・ベイ(Hudson's Bay)」が7月末から一部店舗でビーコン(Beacon)技術の導入を開始し、来店客のスマホに直接働き掛けるマーケティング方法が注目を集めている。Swirl社との提携によるもの。
ビーコンは店内数カ所に設置されたプラットホームが近くにいる来店客のスマートフォンに直接情報を送る仕組みで、来店客がセール中の商品や新作に近づいた際などにタイムリーにクーポンやセール情報を提供する。カナダ大手百貨店では初の導入となり、トロント2店、バンクーバー(ダウンタウン店のみ)、カルガリーとオタワの計5店舗とアメリカにある「Lord & Taylor」の各店で提供を開始した。
Swirl社はビーコン技術について、「買い物にスマホを利用する消費者が増加している中、小売業にとって店内でのモバイル活用は欠かせない」と説明する。ハドソン・ベイ社エグゼクティブ・副社長でチーフマーケティングオフィサーのMichael Crottyさんは、ビーコンを「顧客のニーズと好みに素早く、スムーズに、そして簡単に対応できるモバイル活用法として魅力を感じた」と話す。「ビーコンは小売りマーケティングの新しい形であり、Swirl社のビーコン技術は顧客により満足のいく買い物を提供できるだろう」と期待する。「Bluetooth Smart」と Apple社の「 iBeacon」に対応する。