小さいサイズの掛け軸を作る講習会が7月24日、25日、日系ヘリテージセンター2階、グラッドストーン日本語学園(6688 Southoaks Cres., Burnaby, TEL 604-515-0980)で行われた。同学園主催。参加者らは講師の松岡久夫さんから丁寧に指導を受け、掛け軸作りを楽しんだ。
松岡さんは、この講習会のために日本から招かれた。建築関係の仕事をしていたが、「自分のやりたいことをやりたい」と、退職を機に神奈川県の技術校で表装(書画を巻物や軸に仕立てること)を学び、以来シルバー人材センターのメンバーにふすまの張り方を教えたり、家具の再利用を地元の平塚市(神奈川県)とともに研究したりしている。
バンクーバーで講習会を開くのは3年ぶり2回目。きっかけは、「たまたまバンクーバーに観光で来た時、ツアーガイドの奥さんに日系センターを教えてもらった。その時、持ってきていた作品を見せたら皆さんが気に入ってくださったから」だという。以来同学園の村上陽子校長と連絡を取り合い、今回の講習会が実現した。
寸で測って行う細かい作業に「寸を使って長さを測ったのは始めて」「『ここで間違って切ったらどうしよう』と緊張した」掛け軸の和紙もいろいろ色の種類があり「選ぶのも楽しかった」と参加者の声も。掛け軸には先生の手書きの「愛」「夢」、来年の干支の「子」の草書や水彩画が入る。「掛け軸や屏風という日本の文化に触れていただきたい。これからも機会があればいろいろな方に教えていきたい」と松岡さん。
日系ヘリテージセンターはカナダ国内で最大の日系カナダ人向け複合施設。年間を通じて文化的、社会的プログラムが提供されており、カナダ日系博物館、グレーターバンクーバー日系カナダ市民協会(JCCA)、グラッドストーン日本語学園、ICASコミュニティーテレビジョンがそれぞれ拠点を置いて活動している。
8月16日、17日にはミニ屏風講習会も予定。詳しくはグラッドストーン日本語学園(TEL 604-515-0980)まで。