バンクーバーのサイモン・フレーザー大学・ハーバーセンターキャンパス（515 W Hastings St.）ルーム番号1420-1430で3月16日、カナダの日系旅行社からなる日系ツアーオペレーター協会(JAPANESE TOUR　OPERATORS ASSOCIATION OF CANADA = 以下JTOA　本部：バンクーバー）メンバー18社が一堂に会するジョブフェアが開催される。

　JTOAは1970年代に旅行業界に共通する問題、関心事、利益などに対応・対処するために、各会社間の利害を超え、話し合いを行う場を設け、業界として一つの主張を発信し、業界の健全なる発展を目指すという観点から設立。当時はホテルの受け入れ態勢が確立されておらず、オーバーブッキングがかなりの頻度で起こっていたため、業界として一つの声をまとめて主張すべきでは、という声が各社から巻き起こったのがきっかけの一つになった。

　同フェアは7年ぶりの開催となる。2000年から2008年まではHRSDC（カナダ人材技能開発省）との就労ビザプログラム運用と同時に、カナダの市民権者・永住者の雇用を優先、促進する目的で毎年開催されていたが、カナダ移民法の改正、就労ビザの取得が困難になったことや、2000年代に入って、911のテロに始まり、SARSや豚インフルなど、カナダのインバウンド旅行業界にとっての逆風が吹き、日本からカナダへの渡航者数が減少、業界内で必要とされる就労者の数も削減し、ジョブフェアに参加意思のある協会社数が減少したことが近年の開催が途切れた背景になっている。

　7年ぶりの同フェア開催には、「業界の構造的な問題がある。2000年代に入って以降の就労者数の減少により、就労者の高齢化が進み、世代交代がうまく進まず、一つの閉塞（へいそく）状況になってきている。将来的に業界が健全に発展し、その活動を維持していくためにも、新しい世代、新しい人材、ひいては新しいアイデアを求める必要がある。今回は、そういう有為の方々に就労の機会があることを示し、ともに進んでいければという目的を持って開催することとなった」（JTOAの向井恒次郎会長）。

　加えて、「既に現在旅行業界でガイドなどの仕事に従事している方に、主に活動する会社だけでなく、他社での活動の場を求めることも可能というワークシェアリング的な考えを導入するわれわれの立場を鮮明にする意図もある」とも。

　履歴書は、面接する各社が希望するため複数用意することを勧めており（コピー可）、書式は日本式・カナダ式を問わない。

　開催時間は14時～17時。