バンクーバーのクイーンエリザベス・シアター(649 Cambie Street Vancouver)で1月8日、米テレビ番組「So You Think You Can Dance」の出演ダンサーによる公演が行われ、唯一の日本人ダンサーとしてタレントのベッキーさんの妹、ジェシカ・JJ・レイボーンさんも登場し、キレのあるダンスと大きな笑顔で喝采(かっさい)を浴びた。
オーディション形式で進められる同番組でトップ10入りしたダンサーが参加し、北米70カ所以上で行われる同ツアー。ストリートダンス、ジャズダンス、タップダンスやバレエなどさまざまなジャンルのダンスを披露。ほぼソールドアウトの会場には番組ファンのティーンからダンス好きな高齢者まで幅広い年齢層の来客が見られステージ上で繰り広げられるショーを楽しんだ。
ジェシカさんは番組収録時から共に過ごしたメンバーを「番組の時は同じ家に住み、今はツアーバスで共に過ごしているので本当に家族のよう」と話し、「自分はYelp(情報サイト)でおいしいレストランを探すのが得意なので、最近は皆の食事をオーダーする係も担当している」とも。
公演後に行われたファンとの交流会では、日本人ファンを見つけたダンサーたちが一斉に「頭肩ひざポン」や「おもちゃのチャチャチャ」を合唱。ジェシカさんが「自分が教えた」と明かす楽しい場面も見られメンバーとの仲の良さがうかがえた。
ジェシカさんは自分を「落ち込むよりも、その時できることをやろう」と考えるポジティブなタイプだと分析するが、肋骨(ろっこつ)を損傷した際に「医者から風邪をひかないようにというアドバイスは受けていたのだが、3週間後にくしゃみをしてしまった。ものすごい痛みに耐えながら氷を取りに行った時、自分は本当に具合が悪いのだと少し落ち込んだ」と当時の自分を笑いながら振り返った。
70カ所以上で行われる公演もバンクーバー公演後は15公演ほどを残すのみ。「アメリカに来たころだとこのツアーが最終目標のようになっていたが、今はさらに挑戦したいこと、やってみたいことがエンドレスにあるので新しいスタートという気分」と充実感あふれる笑顔でツアー終了後に思いをはせた。
観光ビザでダンス講師を追って渡米してから9年目。学生ビザ、ワークビザと切り替えながら米国で挑戦を続けるも、「ツアーにもみそ汁のパックを持参するほど日本食党だしダンスを学ぶ姿勢など自分は日本人だなと意識することもある」というジェシカさん。「でも個人として見てもらえ評価されるアメリカで今後もしばらく頑張っていきたい」と決意を見せた。