バンクーバー・ダウンタウンの劇場「Vancity Theatre」(1181 Seymour Street, Vancouver)で5月4日、映画「母と暮せば」が上映される。当日は、主演の吉永小百合さん、サウンドトラックを制作した坂本龍一さんも来場予定。
同作品は、長崎の原爆で亡くなった息子の幽霊と生き残った母親との触れ合いを描いたもので、井上ひさしさんの広島を舞台とした物語「父と暮せば」と対になる作品として、終戦後70周年を迎えた2015年に山田洋次監督が指揮を取り完成させた。母親役の吉永さん、息子役の二宮和也さんをはじめ、黒木華さんや浅野忠信さんなど豪華キャストをそろえて、日本では昨年12月12日に公開され、第39回日本アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、主演女優賞など11部門で受賞、第89回キネマ旬報ベスト・テンでは二宮さんが主演男優賞、黒木さんが助演女優賞に輝くなど話題となった。
ブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)の学生向けプログラムとして同校の日本研究センターが企画したイベント「From Hiroshima to Fukushima」(5月3日)で、原爆詩の朗読とピアノ演奏を行うため、バンクーバー入りする吉永さんと坂本さん。世界平和と核廃絶への思いを訴えるための活動を続けている二人が、学生たちとの交流を通して、未来を担う次の世代に向けて忘れてはいけない大切なメッセージを伝える。今回の映画は、一般向けの1回限りの上映として追加企画された。
当日は、先着順で約140席を準備し、入場無料。ただし、同劇場の年間会員であることが必要(当日、窓口で登録可能。年会費=2カナダドル)。開場=18時15分、上映開始=19時30分~。上映時間は130分(英語字幕付き)。