バンクーバーのダウンタウンにある美容室「Robert Max」（524 West Pender St, 、TEL 604-209-1515）が4月、1996年のオープンから20周年を迎えた。

　同店は日本人オーナーの大和奈緒美さんほか、韓国、ロシア系など多国籍なスタイリストたちが活躍するヘアサロン。日本の技術を持って開店する日系美容室が多い中、ナオミさんは当時、日本人も少ないカナダの美容学校で英語に苦労しながら技術を取得し、現在は日本人だけでなく男女問わず多くの地元の顧客を抱えている。

　入り口正面の受け付けから見える風景も20年で大きく変化した。不動産価格や家賃なども大きく高騰し、同じ場所で数十年と同じビジネスを経営する店舗は数少なくなってきているのが現状だ。

　「当時は前のビルも建設中で、同じ通りの並びには中古レコード店、写真を現像するプリント屋、時計屋さんなども入っていた。時代の移り変わりを感じる」と話す大和さん。

　長いお付き合いをしている客も多い。転勤後に戻ってきた客は「まだここにいるのか分からなかったが来て良かった。まさか同じ場所で経営されているとは思わなかった」と再会に喜び、「ヘアカット後にうれしくてニコニコと笑顔を見せていたら、良い出会いに恵まれ、今はその方と結婚した」と報告してくれる客もいた。

　「生活に関わっていないからこそ、お客さまと繰り返し会う度にいろいろな話が聞けるのかもしれない。今後もここでの出会いを大切にして、体が許す限り皆さまとお付き合いできれば」と笑顔で話す。

　営業時間は10時30分～18時。日曜定休。現在、20周年記念としてオリジナルコンディショナーを利用客に進呈している。