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美肌ビジネスの暗部描くディストピア映画、バンクーバー映画祭でプレミア上映

エスターハジー監督(左)と女優のセリーナ・マーティンさん(右)

エスターハジー監督(左)と女優のセリーナ・マーティンさん(右)

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 カナダ人女性監督が描く、女性に美と若さを求める社会とその狂気を題材としたディストピア映画「Level 16」(ダニシュカ・エスターハジー監督)が10月7日、バンクーバー国際映画祭で上映された。

「Level 16」(ダニシュカ・エスターハジー監督)の一場面

 物語の舞台は孤児の少女たちが管理されながら暮らす架空の施設。「服従する」「清潔である」ことなどを女性の「美徳」として教えられ、逆らわずに成長すれば素晴らしい家庭に迎え入れられると信じ込まされている。しかし管理者の偽りに気付いた少女たちが自由を手にするために立ち上がる、というストーリー。

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 「約10年前から制作の構想を温めてきた」と打ち明けるエスターハジー監督は「ディストピアという設定を通して、現実の社会が若い女性たちに与える影響を見たかった」と制作の意図を話す。

 「いつまでも若く美しくいなければ、という女性に対する圧力は社会の至る所にある」とし、「物語の構想を思い付いた10年前から現在までそれは変わっていない。その中で勇気を出して社会にあらがい、状況を脱する若い女の子たちを描きたかった」とも。

 メインキャストの1人、ソフィアを演じたセリーナ・マーティンさんはバンクーバーの出身。閉ざされた世界で疑問を持ち勇気を出す、シャイでありながら芯が強い少女を繊細に演じた。「社会や男性から求められる女性像は、女性同士も競争相手にする」とし「(作中)ソフィアが友情を基に強くなっていく様子を若い女の子たちに見てもらえれば」と期待する。地元映画祭での上映については「家族や友だちが見に来てくれるのでうれしい」と笑顔を見せた。