バンクーバーで5月5日に開催された「BMOバンクーバーマラソン」で、日本の川内優輝選手(あいおいニッセイ同和損保)と婚約者の水口侑子選手が共に男女のレースで優勝した。川内選手のタイムは2時間15分01秒で大会新。
アベック優勝達成後、大会関係者に促されて照れながら水口選手に花を贈る川内さん
レース前半をトップで通過した川内選手。25キロ地点あたりでFeyera G. Dadi選手に抜かれたが、すぐ後ろの位置をキープ。40キロを過ぎたあたりから徐々に速度を上げ首位に。最後は2位と2分以上の差をつけてゴールした。序盤から先頭集団の位置をキープした水口選手も安定の走りを見せ2時間41分28秒で優勝した。
2位はDadi選手。これまで大会記録(2時間18分37秒)を持っていたケニアのLuka Chelimo選手は3位。日本勢では牧野冴希選手も2時間19分40秒を記録。残念ながら表彰台には及ばなかったが4位と健闘した。
川内選手は「中盤から首位を取られたが、とにかくネバーギブアップで、あきらめない気持ちで走っていた。(終盤の)スタンレーパークからは平坦だと分かっていたのでここで行かなければ優勝はないと思いっきり行ったのがうまくいった」と話した。
初めてのバンクーバーマラソンは「途中、日の丸がたくさん見え日本語の声援も聞こえた。辛くなってきた時には海が綺麗に見え元気をたくさんもらえたレースだった」と振り返った。
水口さんは「コースはきつく苦しかったが頑張れて本当に良かった」と喜びを話し、「(川内さんの優勝は)ゴールするまで知らなかったが目標だった二人での優勝が達成できて本当にうれしい」と笑顔を見せた。水口さんがゴールインの際はメダルを手にフィニッシュラインで見守っていた川内さん。「自分が頑張れば彼女も頑張ってくれると思っていたので本当にうれしい」と話した。日本へ帰国後挙式を予定している2人の優勝に会場では大きな祝福の拍手が起こった。