バンクーバーの市内各所で8月15日から、「バンクーバー・クイア映画祭(Vancouver Queer Film Festival」が開催され、ショート、長編、ドキュメンタリーなど27カ国からの100作品以上を上映する。今年で31回目。
日本でゲイの人々にインタビューしたドキュメンタリー「クイア・ジャパン(Queer Japan)」(グレアム・コルベインズ監督)
毎年世界各国からのクイア関連の映像作品を上映、映画監督らを招待してパネルやワークショップなども行う同映画祭。今年のテーマは「See for yourself(自分の目で確かめて)」。オープニングにベトナムのオペラ歌手とギャングの禁じられた恋を描く「Song Lang(邦題『ソンランの響き』」(リオン・クアン・レ監督)を上映。地元ブリティッシュコロンビア州の性的少数者らの歴史を垣間見るドキュメンタリーから美しいラブストーリーやファンタジーまで100作品以上を上映する。
映画祭のアーティスティック・ディレクター、アヌーシュカ・ラトネーラジャーさんは「クイアの映画にフォーカスし、クイアの映画製作者に作品発表のプラットフォームを用意するというのは大きな意義があるし、観客にとっても映画祭にこなければ出会うことがなかったであろう作品に出会える機会。クイアの人たちと共に映画というアートを楽しみ語り合う非常に意味のある時間となるはず」と来場を呼び掛ける。
主な上映作品は昨年のヴェネツィア国際映画祭で「クイア・ライオン賞」を受賞した「José」(リー・チェン監督)、日本で東京、大阪、沖縄などでゲイの人々にインタビューしたドキュメンタリー「クイア・ジャパン(Queer Japan)」(グレアム・コルベインズ監督)。カナダ先住民のクイア監督の作品「Walk with My Spirits」、バンクーバーの高校生らがLGBTQの大人たちにインタビューを行い、各自数分のドキュメンタリーにまとめた「Troublemakers 4.0」など。25日まで。