バンクーバー市は3月からトランスジェンダー、トゥースピリット、ジェンダーダイバース(TGD2S)の人々が優先的に入居できるホームレス支援住宅を開設し入居者を募集している。運営は市内で他にも支援住宅の管理をする非営利団体Atira。
支援住宅となるのは「ロス・アオキハウス」(313 Alexander St. Vancouver)と呼ばれる築110年のアパート。同市が2017年に導入した空き家税からの税収を充て、2019年に380万カナダドルで購入した。24室のシングルルームを備えており、安全で適切、文化的に配慮された住宅へのアクセスが難しいTGD2Sの人々を歓迎する。
ホームレスの中でも、トランスジェンダ、トゥースピリット、ジェンダーダイバースの人々に優先的に提供される予定で、同市のカリナ・ゼイドラー医師は「トランスジェンダーやジェンダーダイバースの人々を診る機会が多い医師として今回の住宅プロジェクトを喜ばしく思っている。トランスジェンダーなどの人々は社会構造的な差別や抑圧を受けており、貧困やホームレスに陥る確率も高まっている。安定した住宅へのアクセスが改善の助けとなるだろう」とコメントする。