バンクーバーで9月29日から「バンクーバー国際映画祭(VIFF)」を開催される。今年は75カ国から出品の237本を上映。今年で41回目。
オープニング作品は寄宿学校を題材とした「Bones of Crows」(マリー・クレメンツ監督)
今年のオープニングには、カナダ先住民メイティ出身のマリー・クレメンツ監督による「Bones of Crows」を上映。クリ―族出身の女性を主人公に、先住民族の子どもたちを強制的に収容した寄宿学校(レジデンシャル・スクール)の経験によるトラウマと根強く残る差別に苦しみながらも、家族を想い力強く生きる姿を描く。
クロージング作品は是枝裕和監督が、韓国の「赤ちゃんポスト」を題材に制作した韓国映画「Broker (邦題:ベイビー・ブローカー)」。ソン・ガンホさん、カン・ドンウォンさん、イ・ジウンさんら韓国の人気俳優が出演する。
注目作品にはブレンダン・フレーザーさん主演の「The Whale」(ダレン・アロノフスキー監督)、フランシス・マクドーマンドさん主演の「Women Talking」(サラ・ポーリー監督)、「Decision to Leave」(パク・チャヌク監督)、「Triangle of Sadness」(リューベン・オストルンド監督)など。
日本映画は、高齢化社会の解決策として安楽死の選択を合法とした社会を描きカンヌ国際映画祭でカメラドール特別表彰を受けた注目作「Plan 75」(早川千絵監督)。湊かなえさんの原作ミステリー小説を戸田恵梨香さん、永野芽郁さんの出演で映画化した「Motherhood(邦題:母性)」。松山ケンイチさん主演、満島ひかりさん、ムロツヨシさんら出演の「Riverside Mukolitta(邦題:川っぺりムコリッタ)」(荻上直子監督)など。
カナダ映画では、2018年に今は無きNBAチーム「バンクーバー・グリズリーズ」のブライアント・リーヴス選手への熱い思いを込めた映画「Finding Big Country」が話題になったキャスリーン・ジェイミー監督の新作「The Grizzlie Truth」、韓国からの移民でコキットラム市で育ったアンソニー・シム監督の「Riceboy sleeps」、トロント郊外のスカーボローを舞台に移民の両親を持つ黒人兄弟の物語「Brother」(クレメント・ヴァーゴ監督)など。
期間中、映画音楽に関するイベント「VIFF Amp」、監督やコスチュームデザイナーなど制作者が質疑応答に応じる「VIFF Talks」、VR、AR、XRなどテクノロジーを駆使した作品の可能性を紹介する「Signals」なども企画する。
チケットは映画祭サイトまたは上映窓口で販売する。一般=15カナダドル、シニア=13カナダドル、学生=10カナダドル。ガラとスペシャルプレゼンテーション上映作品は一人=17カナダドル。
10月9日まで。