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バンクーバーで女ギャングを描く劇上演 1970年代にあった抗争を背景に

1970年代のギャング抗争を背景に女ギャングたちを描く物語「Sunrise Betties」(写真提供= ITSAZOO、撮影=Chelsey Stuyt)

1970年代のギャング抗争を背景に女ギャングたちを描く物語「Sunrise Betties」(写真提供= ITSAZOO、撮影=Chelsey Stuyt)

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 バンクーバーのThe Russian Hall劇場( 600 Campbell St. Vancouver)で2月21日から、1970年代にバンクーバーで激しく繰り広げられたギャング抗争を背景に女ギャングのメンバーたちを描く物語「Sunrise Betties」が上演される。

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 劇団ITSAZOOによる制作、上演で、ジェイミー・キングさんが監督を務める。低所得者が多く住みギャング抗争とドラッグ売買、警察の汚職であふれていた1972年のイーストバンクーバーが舞台。女性のみで結成されたグループ「Betties」を中心に、次第に激しくなる抗争と警察との対峙(たいじ)、メンバーの絆を描く。

 アーティスティックプロデューサーのセバスチャン・アーチボルトさんは「ワールド・クラスと呼ばれるわれわれの街が抱える、経済格差の広がりとオピオイド(ドラッグ)危機という問題。その起源の一端をこの作品は浮き彫りにしている」と話す。「忘れられた歴史に光を当てられたらと思っている。ショッキングで暴力的で笑いもある物語を通し、インターネットもない1986年のエキスポの前、再開発が始まる前のイーストサイド・バンクーバーに戻ってもらいたい。今のバンクーバーと照らし合わせて、これがわれわれの歴史であり、そして今があるのだと知ってもらえれば」と鑑賞を呼びかける。

 制作に当たり、当時の最大組織であった「クラークパーク・ギャング」や警察組織などについての著書がある歴史家アーロン・チャップマンさん、同ギャングの元幹部と女性の元メンバー、当時の警官の4人が歴史検証に協力。4人は上演後に劇場での質疑応答にも参加する予定。

 チケットは一般=30カナダドル(2月21日・22日はプレビュー料金で20カナダドル)。3月10日まで。

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