バンクーバーのOnley & Eastwood Photography Studio(2075 Alberta Street, Vancouver TEL604-739-0429)で11月7日、ロスで活躍する写真家Maryanne Bilhamさんの写真展示会「Divine Eros(神の愛)」が始まった。
同展は、U2やSheryl Crow、K D LANGさんなどのロック歌手らを主に撮影するMaryanneさんが、12世紀から20世紀にかけて世の中に啓発をうながした修道女、聖女など、現在に名を残した女性たち14人を取り上げ、神秘主義や神への愛をテーマに女性たちの姿を再現し撮影を手がけた。
展示作品の横には、ライターのDawn Thompsonさんが女性たちの言葉を引用し歴史的背景を説明する紹介文と「降伏」「愛」「信念」「美」などのタイトルが付いている。Dawnさんは「登場する女性たちは、心のままに動いて常に神への愛を忘れなかった。彼女たちはもういないが、生き方や言葉はいつまでも残る」と話す。
同作品は、独自の神学体系を展開したマルグリット・ポレートが1310年にパリで異端者として火刑を受けているショットや、女性解放論者で修道院改革に力をつくしたアビラの聖テレサ、額に傷のあるイタリアの修道女・聖リタ(Rita of Cascia)など14人の人生をリアルに表した。観客の1人Tanya Slingsbyさんは「背景が暗く、女性の表情が感情的でパワフル」と熱心に作品を見入っていた。
Maryanneさんは「撮影した女性たちの出版物や資料など、企画やリサーチに約3年の月日を費やし、展示会ができてうれしい。教会に行かなくても、彼女たちの心の中では神とつながっているというアイデアや、女性たちの歴史の一面を見てもらえれば」と話す。
開催時間は12時~18時(火曜~土曜)。今月14日まで。