日本語で妊娠、出産、育児の基礎知識を学ぶ「MOM」出産準備教室の新しいコースが8月21日から日系ヘリテイジセンター(TEL 604-980-8539)で始まった。全5回の講習で、第1回~4回は、妊娠、出産、新生児育児について学び、第5回は母乳育児を成功させるための産前産後の乳房ケアと授乳法指導を受ける。
講師は五十嵐有紀さん。自身も5人の子を持つ。日本で看護婦をしていた時から育児相談を受ける「MOM」の活動を看護婦仲間としていたという。移民後、1997年から電話での育児・医療相談などを始め、翌年には母親学級、産後指導なども始めた。
第1回の講義では、妊娠の基礎知識、体の変化とその対処法などについて学んだ。初めに、カナダと日本の医療事情の違いも説明。「知っているのと知らないとでは、ストレスの度合いも違う。たくさんの知識があれば不安解消にもつながる」と精神的な面のケアの重要性を解く。ほかに、家庭で作れる効果的な消毒液の作り方、上半身の疲れのとり方、足をつらないようにするためのアドバイスなども伝授し、参加者は熱心にメモをとっていた。「まだ妊娠はしていないけど、これからのために是非、知識をつけたいと思い参加した」という夫婦も。
講座は「国際結婚家庭のご主人や家族にも十分理解し、協力してもらうために」と、英語の同時通訳もある。また、この講座に参加することで、同じ環境や立場にある友達を見つけることもできるという。
この準備教室は月2回、同センターで行われている。何回目からでも受講できる仕組みだが、妊娠20週までに第1回目から受講することを勧めている。受講料は、全5回講義で130カナダドル。テキスト、産後訪問指導と母乳マッサージ1回も含まれる。同講座以外にも、「ベビー検診とブランチパーティー」(2カ月に1回)、「応急処置の講習会」(年1回)や、電話・メールでの医療・育児相談、産後の授乳指導、新生児ケア指導、母乳マッサージも随時行っている。