日本航空(JAL)バンクーバー支店のボランティア・チームは2月17日、バンクーバーのホームレスに毛布を寄贈したことが評価され、バンクーバー国際空港の国際ターミナルでリッチモンド市議会と移民多文化主義省大臣から感謝状を授与された。
JAL東京便就航40周年を迎えた昨年、同社の藤原さんは「会社方針でもある『地域への貢献』を念頭に何かバンクーバーのためにできることはないかと考え、ホームレスの人々に毛布を贈ることを思いついた」と振り返る。最初は3人ほどのボランティア・チームだったが、すぐに支店内で賛同する有志が増えプロジェクトに向けて皆が動き出した。
毛布を集めるに当たり東京本社にも「使われない古い毛布でも」と協力を要請。東京から送られてきた箱を開けてみると廃棄処分は決まっているが未使用のビジネスクラスで使われるはずだった厚手の毛布1.500枚が入っていた。
毛布は昨年12月20日、バンクーバーで最もホームレスの多いイースト・ヘイスティング・エリアで同支店のボランティア・チーム約15人が手渡したほか、CLSケータリングサービスも協力、スープも配った。「前日は雪が降るなど寒い日だったこともあり絶え間なく人が集まり、『毛布とスープで体が温まる』という声が多く聞かれた」(藤原さん)。
感謝状を授与したAlice Wongさんは「昨年末の地元紙の報道や空港にいる友人からこの試みを聞き、彼らの活動を初めて知った。バンクーバーの素晴らしいところのひとつはボランティア活動が盛んなこと。美しい街づくりはボランティアの人々の力なしには語れない。JALの活動を賞賛するとともに、これからもボランティア活動に従事するさまざまな人たちを市民に知ってもらいたい」と話す。