Richmond Cultural Centre (7700 Minoru Gate, Richmond) で5月3日、太鼓イベント「Drumming Extravaganza」が開かれた。「Asian Heritage Month (アジア文化継承月間)」のイベントの一つで、主催はRichmond Cultural Centre とCity of Richmond。開催は今年で3回目。
天候に恵まれた当日、カルチュラル・センター外の会場には150人以上の観客が集まった。最初に演奏した「Steveston Tera Taiko」は地元の高校生が中心のグループ。青い法被にはち巻き姿で「阿修羅」「練習」「祭り」の3曲を演奏。気合いの掛け声をかけながら力強い太鼓を披露した。
続いて登場した韓国太鼓のグループ「Cheondong」は地元の大学生が中心のグループ。赤青黄で飾ったカラフルな衣装を付け大小のドラと共にスピード感あふれる太鼓を披露。「Gae-Chun ? Opening of the Sky」「Tae-dong (胎内鼓動)」の2曲を演奏。「Tae-dong」では演奏者が飛び上がりながらたたく躍動感のあるパフォーマンスで観客を魅了した。
最後は、今回初の試みとして、和太鼓と韓国太鼓のコラボレーションが実現。大小10以上の太鼓とドラによる即興ながら、ピタリと息のあった演奏に立ち上がって拍手をする観客も数多く見られた。和太鼓の音が大好きという観客の一人の女性は「シンプルでいて迫力がある和太鼓は静と動の両方を感じられて素晴らしい」と話す。
主催者のリッチモンド市、Cultural Diversity Coordinatorの Alan Hillさんは「バンクーバー地区、特にリッチモンドは日系人、中国系をはじめとして、アジア系の人口が60%以上を占める地域。出身国に関係なく皆で市の歴史を作ってきたという背景があるので、この様な文化継承イベントは大変意味があり、市民の皆さんも楽しみにしてくれている。日系、韓国系のコラボが即興でできるのも素晴らしいことだと誇りに思う」と話す。
Steveston Tera Taiko代表のDoug Masuharaさんは「カナダで育っている日系の子どもたちが太鼓を通して楽しみながら日本文化に触れられる、というのはとても良いこと。リッチモンド市では文化関連のイベントが多く、市主催のイベントで年に数回は演奏のチャンスを用意してくれるのでうれしい」と話す。