バンクーバー郊外のサレー市で、都市計画のアイデアコンテスト「TownShift: Suburb Into City(タウンシフト:郊外から中心部へ)」が開催され、コンテスト開始1カ月で世界各国から多数の応募が寄せられている。
同市は、バンクーバー・ダウンタウンから南東に車で約30~40分の場所に位置する郊外の住宅街で、州最大の学校区を持ち、年間約1万人の人口増加を記録するなどバンクーバー近郊で急速に成長している都市のひとつ。今後さらに続くと予想される地域の成長に対応するために、同市が今回のコンテストを企画した。
対象となるエリアは、同市内5カ所(クローバーデール、フリートウッド、ギルドフォード、ニュートン、セミアムー)の中心部。それぞれの地域の特徴に応じて「住宅地のデザイン」「エリア入り口に設置するウェルカムサインのデザイン」「市民が集まる公共スペースのデザイン」など課題が異なる。
「住みやすく、歩いてどこにでも行けて、サステイナブルな街づくりを目指している。『バンクーバー郊外の町』としてではなく、もっと特徴を大きく打ち出して、より多くの人たちの目に留まるエリアにしていきたい」と話すダイアン・ワット同市長。「冬季オリンピック開催ということで、ちょうど世界中の目がバンクーバーに注がれている。世界各地から参加してもらうことにより、多くのバラエティーに富んだアイデアが集まり、将来の選択肢の幅が広がるだろう」と期待を寄せる。
カナダやアメリカだけでなく、ロシア、イギリス、オーストラリアなど計16カ国から130を超える応募があり、日本からも約30のアイデアが寄せられている(12月15日現在)。
応募締め切りは2010年1月6日。参加費は50カナダドル。応募作品はすべてサイトに掲載する。最優秀賞=1万5,000カナダドル、優秀賞(各エリアごと)=1万カナダドルなど、賞金総額は7万5,000カナダドル。最終審査まで残った作品は、2月4日からSurrey Central City(10153 King George Highway, Surrey)内に展示し、同月24日に受賞式を行う。