9月27日~10月12日の16日間にわたり開催された「バンクーバー国際映画祭」で優秀作品が選ばれ、18日、9部門で11作品と監督が発表された。
今年で26回目を迎えた同映画祭は、観客動員数約15万人、作品数約340、国際プレミアは31と北米でトップ5に入る規模の映画祭と位置づけられ、今年初めて100万カナダドルを超える収益を上げた。
観客の人気投票によって優秀作品を選出する「ロジャース・ピープルズ・チョイス賞」(国際映画部門)には、仏・Marjane Satrapi(マルジャン・サトラピ)、Vincent Paronnaud(ヴァンサン・パロノー)両監督のアニメーション映画「ペルセポリス(PERSEPOLIS)」が選ばれた。1970~90年の激動のイランを舞台に主人公、少女マルジャンが、大人へと成長していく姿を感動的でユーモラスにつづった作品。カンヌ国際映画祭では審査員特別賞を受賞し、日本でも来年正月の上映が決まっている。
「バンシティー・ピープルズ・チョイス賞」(カナダ映画部門)には、Gwen Haworth(グウェン・ハワース)監督「シーイズ・ア・ボーイ・アイ・ニュウ(SHE IS A BOY I KNEW)」、Brett Harvey(ブレット・ハーベイ)監督「ザ・ユニオン:ザ・ビジネス・ビハインド・ゲティング・ハイ(THE UNION: THE BUSINESS BEHIND GETTING HIGH)」、「ピープルズ・チョイス賞」(ノンフィクション映画部門)」は、英・Oliver Hodge(オリバー・ホッジ)監督の「GARBAGE WARRIOE(ガーベッジ・ウォリアー)」が受賞した。
周防正行監督「それでもボクはやってない」も人気投票のトップ10%に入った。新人監督による独創的で斬新なアジア映画を対象とした「ドラゴン・アンド・タイガー賞」は、中国・Robin Weng(ロビン・ウェン)監督「FUJIAN BLUE」、同じく中国・Zhang Yuedong(ザン・ユードン)監督「MID-AFTERNOON BARKS」の両作品に贈られた。
来年のバンクーバー国際映画祭は、9月25日~10月10日に開催される。