今大会初出場の車いすカーリング日本代表、予選リーグ終え競技への思い語る

車いすカーリング日本代表はイギリス代表と戦ったが敗れ、通算3勝6敗で予選リーグを敗退した。

車いすカーリング日本代表はイギリス代表と戦ったが敗れ、通算3勝6敗で予選リーグを敗退した。

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 バンクーバーのVancouver Paralympic Centre(4575 Clancy Loranger Way, Vancouver)で予選リーグ最終日となる3月18日、車いすカーリング日本代表はイギリス代表と戦ったが敗れ、通算3勝6敗で予選リーグを敗退した。

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 同日に行われたスウェーデン戦では8対7と逆転で勝利し、波に乗ったと思われた日本代表チーム。予選最終戦の対戦相手はイギリスチームでセミフィナルにもつれ込む可能性を残した大事な一戦とあって第4エンドでは相手のストーンを巧みに利用し、ストーンを中心に寄せ3ポイントを得点するなど健闘したがイギリスのさえたショットにはかなわなかった。

 「パラリンピックに出場したことに感動している。もっと勝ちたかったが勝った瞬間は最高だった」(比田井隆選手)。「ほかの国は(競技人口が多く)選手の層が厚い。日本で切磋琢磨(せっさたくま)できるように出場した経験と興奮を多くの人に伝えて皆をやる気にさせたい」(小川亜希選手)。「不完全燃焼だが、いい経験をさせてもらった」(市川勝男選手)。「出場が決まってからはワクワクし始めていたが、試合となると世界は強いと感じた」(斉藤あや子選手)。「(このパラリンピックで)競技に興味を持ってもらえれば。今大会がスタートですから」(中島洋治選手)。

 ソチパラリンピックを目指すにあたり問題点も浮き彫りになった。選手らの海外遠征費用などはすべて実費で経済的に負担がかかる。遠征では長期間仕事を休むために周りの理解も必要となる。中島洋治選手は「日本はまだプレーヤーも少なく、経験値や情報、試合数も少ない。アスリートの支援ができるような形を整え、周りのサポートで選手が安心してプレーできる環境を整えていく必要がある」と話した。

 4年後のソチ大会への出場は周囲や仕事環境の理解と経済的負担を乗り越えないと実現は難しい。障害者スポーツ、車いすカーリングの発展には選手や監督の努力だけでなく、理解ある行政・企業の支援が大きな鍵となる。

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