アメリカサッカー協会(USSF)2部リーグのバンクーバー・ホワイトキャップスは5月15日、スワンガードスタジアム(3883 Imperial Street, Burnaby)でモントリオール・インパクトと対戦し、0対0で引き分けた。
公式戦6試合目となる当日は、左ひざの故障のため3月中旬からリハビリを続けていた平野孝選手が後半27分から出場。会場を埋め尽くした5,000人以上の観客から大きな拍手と「Welcome back, Hirano!(平野さん、お帰り!)」「Make it happen, Taka!(Taka、何とかして!)」などの声援が送られた。
今シーズンで同チームでのプレーが3年目となる同選手。再契約した理由を「チームが僕を必要としてくれている。バンクーバーという街も人も自然も好きだし、これからの未来があるチームだから」と話す。「チームのために自分の力が役に立てばうれしい。そのために努力することで前向きになれる場所だし、もっと自分もサッカーがうまくなれるはず」と力強いコメントも。
キャプテンとしてチームを引っ張っていくのは1歳年下のマーティン・ナッシュ選手だが、「自分はチームで一番年上。チームの輪が乱れることなく、全員がサッカーに集中できるような状態に持っていくようにしている。ほかの選手たちに質問されて助言することもあるが、それよりも実際に自分が行動してみせたり、プレーで見せたりする方がちゃんと伝わることが多い」とチーム内での自身の役割を分析する。地元紙では「テクニック面だけでなく、とても練習熱心なところや高いプロ精神など、ほかの若い選手たちが見習うべき点をたくさん持っているベテラン選手。チーム全体にいい影響を与えている」と高い評価を受ける。
観客席に設けたTakaセクションのシーズンチケットの売り上げが増えるなど、地元でのサポートも徐々に定着してきた。「疲れてきたときにファンの皆さんから拍手や声援をもらうとパワーが出る。これからも引き続き応援してください」とさわやかな笑顔を見せる平野選手。試合での活躍に加え、「今年は試合以外のところで地域に貢献する活動に取り組んでみたい。子どもたちに喜んでもらえるようなことができるよう、これからチームに働きかけて何かいい形で実現できれば」と、今シーズンの抱負を語る。