日本モバイルコンピューティング推進コンソーシアム（Mobile Computing Promotion Consortium以下、MCPC）代表者らは6月21日～23日、日本市場参入を視野に入れるカナダ企業を対象に「Wavefront」社（1055 West Hastings, Vancouver）のセミナーでスピーチした。セミナー開催は、昨年8月にBC州で1千社に及ぶワイヤレス、ハイテクICT企業を会員に持ち、市場展開の支援を行う「Wavefront」社と相互支援を協力する提携を結んだことを受けたもの。

　セミナーではMCPC普及促進委員長、NTTドコモ法人事業部 営業担当部長の武藤肇さんがスピーカーとなり日本市場の説明や日本企業へのアプローチの方法などをアドバイスし、各企業が提供するサービスや製品の日本での可能性について説明。その後、質問にも答えた。

　「日本は世界の中でも一番ユニークで最大のモバイル市場を持つ国。昨年11月にカナダ企業が日本を訪問した際は、カナダ企業数社が日本企業との業務提携に至った。スマートフォンのアプリ、動画、セキュリティーなど提供できる分野は多く、可能性は大きい」とWavefront社James Mynard社長は話す。

　MCPCベンチャー支援WG主査、NTTドコモサービス･プロバイダ事業部　企画担当部長の杉山良仁さんは「スマートフォン用のアプリ、業界ごとにケーススタディーとなるような業務用や位置情報を含むアプリなどに関心を寄せている」と話す。「今後、ますますコンテンツが重要視される。社会に根ざした、生活の向上をサポートするヘルス、ソーシャル、教育のプラットフォーム構築を議論していきたい」とし、「新しい時代の波が来ている。社会に役立つグローバルな10年となるための新しい仕組みづくりにカナダは重要な役割を持つプレーヤー。共に考えていきたい」（武藤さん）とカナダ企業との今後の取り組みに期待を寄せる。