見る・遊ぶ

BCプレース、人工芝とゴールラインテクノロジー公開 なでしこW杯初戦近づく

BCプレースの新しい人工芝は、毛足長めで色鮮やかなグリーン

BCプレースの新しい人工芝は、毛足長めで色鮮やかなグリーン

  • 0

  •  

 女子サッカーW杯開幕を直前に控えた6月3日、FIFAは会場となるBCプレース(777 Pacific Blvd, Vancouver)で、先週張り替え作業が終わったばかりの新しい人工芝のグラウンドを公開した。

人工芝を張り替えたばかりで、少し歩いただけでもズボンの裾は埃だらけに

[広告]

 使用した人工芝は、Polytan Ligaturfという種類で、長さ60ミリ、FIFA2スター(プロ・国際大会仕様)レベルに見合うもの。130万カナダドル超を投資して、5月中旬から2週間、昼夜休みなく急ピッチで作業を進め、なんとか開催までに間に合わせた。人工芝の会場でのワールドカップ開催は、今回が男女通じて初となり、昨年、同スタジアムの使用が決定されて以来、賛否両論さまざまな議論が繰り広げられてきた。日本代表チームが1日、バンクーバー空港に到着した時にも、現地メディアから今回の人工芝の会場でのプレーについて質問が飛んだが、大儀見優季選手は「(日本では)まだ1回も練習してなくて、今回初めてカナダで人工芝での練習をスタートするが、特に不安には思ってない」と答えた。

 新しくなった人工芝のピッチで最初に試合をした男子プロサッカー選手たちからは「とても滑りやすく、ほこりっぽかった」「これから使い込むうちに落ち着いてくるとは思うが、まだ慣れなくてやりにくい」などの声が上がっている。これらのフィードバックに対し、FIFAクオリティープログラム代表のヨハネス・ホルツミュラーさんは「材料の開発段階から、選手たちの声に対応して改良を加えたり、テスト方法を工夫したりしてきた。選手が安全にプレーできることと、最高のパフォーマンスができることを一番重要視して数々のテストを繰り返している。靴を脱いで芝の上に立ってもらえば、その感触が自然のものと何ら変わりないことを実感してもらえるはず」と自信を見せ、カナダ大会組織委員会スタジアム責任者のドン・ハードマンさんは「開幕まで引き続き芝のメンテナンス作業をより小まめに行い、ベストの状態に持って行く」と保障する。

 当日は、人工芝についての説明とあわせて、今大会のために設置したゴールラインテクノロジー「ホークアイ」の実演も行われた。同システムは、スタジアム内に設置された計14台のカメラで、試合中にボールの位置・軌道を分析し、コンピューターグラフィックスで再現することで審判の判定補助を行うもの。ホークス・アイ・イノベーション社のローレンス・アップショーンさんは「ボールがゴールラインを越えてから1秒以内に審判の腕時計に暗号化された信号が送られ、振動と『GOAL』の文字を表示する仕組みなので、審判が常に選手たちの動きから目を離さなくても済み、試合の流れを妨げることがなくなる」と説明する。

 なでしこジャパンは、この新しい人工芝の会場で8日(日本時間9日)、グループリーグ初戦の相手スイスと激突する。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース